名古屋市中小企業共済会に入っている会社が、社員や家族の誕生日のお祝いを足しても、共済の給付とは重なりません。共済の慶弔給付金に、誕生日の給付が無いからです。共済会をやめて、別のものに替える話でもありません。会費は 1 人につき月額 800 円で、原則として事業主と従業員が半分ずつ負担します。会社が誕生日のお祝いを足すときは、共済の給付をそのまま残し、その横に並べて考えます。

共済の慶弔金は 9 種類あり、どれも出来事が起きたときに出る

名古屋市中小企業共済会に入れるのは、名古屋市内に事業所がある中小企業です。会員になれるのは、事業主・家族従業員・役員・従業員のうち、常時勤務している人です。慶弔給付金(以下、共済の慶弔金)の表は次のとおりです。

給付区分金額
結婚祝金登録 5 年以上 / 3 年以上 / 3 年未満30,000 円 / 20,000 円 / 10,000 円
出産祝金一律15,000 円
入学祝金会員の子(義務教育)5,000 円
卒業祝金会員本人10,000 円
傷病見舞金会員本人10,000 円
弔慰金会員本人 / 配偶者・1 親等の血族 / 1 親等の姻族 / 死産50,000 円 / 20,000 円 / 10,000 円 / 5,000 円
退会せん別金登録 15 年以上 / 10 年以上 / 5 年以上 / 3 年以上50,000 円 / 25,000 円 / 10,000 円 / 5,000 円
永年勤続報奨金勤続 20 年以上 / 15 年 / 10 年20,000 円 / 10,000 円 / 5,000 円
成人祝金会員本人5,000 円

2026 年 11 月 6 日に、共済会のページの表をもとにまとめました。ページには「※上記の金額等は変更される場合があります。」とあります。社内の資料に写す前に、共済会のページで今の額を確かめてください。

9 種類はどれも、結婚や出産、子の入学、弔事のような出来事が起きたときに出る給付です。毎年決まった日に出る行は、この表にはありません。誕生日の行もありません。なお、事業主には永年勤続報奨金の給付はありません。

誕生日と結婚記念日は、共済の表の外にある

本人の誕生日、家族の誕生日、結婚記念日は、毎年同じ日に来ます。共済の表に並ぶのは出来事なので、この 3 つは表のどの行にも当たりません。共済の表には、誕生日や結婚記念日の行はありません。

結婚は分かりやすい例です。共済の結婚祝金は、結婚したときの給付です。結婚記念日は、その翌年から毎年来ます。同じ結婚から始まっても、お祝いの来る時期が違います。

共済の慶弔金と、会社が足す記念日を 1 年の暦に並べた図
上の段は共済の慶弔金が出る出来事(月は例)。下の段は会社が足す記念日で、毎年同じ月に来る。

重なるのは、会社が出来事の側にお祝いを足すとき

共済と会社のお祝いが同じ場面に出るのは、会社が出来事の側に足したときです。会社の慶弔見舞金の決まりで、結婚祝いを出しているとします。社員が結婚すると、共済の結婚祝金と会社の結婚祝いの両方が出ます。

両方出すか、片方にするかは会社が決めることです。今ある決まりを変えるときは、顧問の社労士に確かめてください。

もう 1 つは勤続の節目です。会社が名前を付けた記念日として勤続 10 年を祝うとします。共済の表にも、勤続 10 年の行(5,000 円)があります。共済と同じ 10・15・20 年に重ねるか、外すか。社員に説明する前に決めておいてください。

共済の 9 種類と、会社が足したい記念日を 1 枚に並べると、次のようになります。右に 1 列を足し、会社が出すか、出すなら何を出すかを書き込みます。

場面いつ来るか共済の給付
結婚結婚したとき結婚祝金
出産生まれたとき出産祝金
子の入学(義務教育)入学のとき入学祝金
本人の卒業卒業のとき卒業祝金
本人の病気・けが起きたとき傷病見舞金
弔事起きたとき弔慰金
共済の退会退会のとき退会せん別金
勤続 10・15・20 年その年永年勤続報奨金
本人の成人成人のとき成人祝金
本人の誕生日毎年同じ日なし
家族の誕生日毎年同じ日なし
結婚記念日結婚の翌年から毎年なし

税の扱いは、社内の決まりを書いてから税理士に聞く

共済の会費について、共済会のページは「事業主で負担の会費については損金または必要経費として全額非課税となります。」と書いています。これは共済の会費についての記載で、会社が独自に足すお祝いのことは書かれていません。

会社が足すお祝いはどうか。国税庁のタックスアンサー No.5261 は、福利厚生費の例に「従業員等(従業員等であった者を含みます。)またはその親族等のお祝いやご不幸などに際して、一定の基準に従って支給される金品に要する費用」を挙げています。例に並ぶのは結婚祝・出産祝・香典・病気見舞いで、誕生日を名指しした記載はありません。花がかりでも、誕生日のお祝いの税の扱いはまだ確かめていません。

顧問の税理士には、社内の決まりを持って確かめてください。誰に・どの記念日に・何をいくらで贈るかが書いてあれば、「一定の基準」に当たるかを見てもらえます。上の 1 枚の表に会社の列を足したものが、その下書きになります。

家族の誕生日を足すと、総務が社員に聞く手間が増える

家族の誕生日は、社員に聞かないと会社には分かりません。家族の誕生日を足すなら、何に使うかを伝えて聞き、答えない社員が損をしない形にしておく必要があります。総務の手間を先に小さくしたいなら、本人の誕生日だけで始め、家族の誕生日は聞けた社員から足していく順もあります。

花がかりで受け持てるのは、毎年来る記念日

花がかりが受け持てるのは、表の下の 3 行(本人の誕生日・家族の誕生日・結婚記念日)と、会社が名前を付けた記念日です。社員と記念日、届け先(社員の自宅か会社)は、総務の方が一度入れておきます。あとは記念日のたびに、会社の文と会社名を書いたカードを付けた花が届きます。毎月 1 日に翌月の一覧が届き、20 日までに確かめます(過ぎるとその一覧で確定します)。

家族の誕生日を聞くときの考え方は家族の誕生日をどこまで聞くかの記事に、費用の計算は年額の計算の記事にあります。

まず、共済会のページの 9 種類を上の表のように写してください。その下に会社が足したい記念日を書き足し、社長と 1 枚で見ます。